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購買考 その1  “香り”で本を買う

2018.8.27

林 和泉

 

買い物が好きだ。

 

どれがいいかな、と吟味する瞬間。
はー とか ほほー とか言って試す瞬間。
これにします!と高らかに宣言する瞬間。
お金を払い、自分のものになる瞬間。
家でそっと袋を開ける瞬間。

 

買ったものを使ったり楽しんだりする瞬間も大好きなので、正確に言えば、物を迎え入れることが好きなのだと思う。

 

 

先日、お知り合いのデザイナーさんが教えてくださったお店へ足を運んだ。

内装が素敵だと聞いていたこともあり、ちょっと見てみたい くらいの気持ちで出かけたにも関わらず、あまりの素敵空間&商品&接客に「欲しい!」が暴れ出し、買ってしまった。

ちょっと高かったので、暫くごはん食べないぞ、と決意して買った。(その晩は素うどんを食べた)

 

しかもその場でカリグラフィーの名入れサービスしてくれるんです…最高

 

 

買ったのは、水性香水である。

香水は苦手なんだけれど、半径5cmくらいでしかわからないような、微かで静かな香り。
なんと「ケルトの島々の苔の香り」なんだそう。

 

ハテナがいっぱい浮かばざるを得ないのだが、とにかく、水気を含んだ青い香りがとても気に入って買った。

 

 

で、本題ここからです!

 

帰りに用事があって書店に立ち寄った際、
ふと、イギリス・アイルランドの旅行書周りに散りばめられてあった、ケルト民族関連の本に目が吸い寄せられた。

そもそも「ケルトの島々の苔の香り」と聞いても、その島がどんなところなのか想像できるほどの知識を持ち合わせていなかった。

(私が持っているアイルランドの知識といえば、ジャガイモ飢饉くらい…地歴教員免許返上ですね…)

 

香りを身に纏うのであれば知りたい、と自然にそう思い、
普段だったら恐らく手に取らないであろう本を手に取る。

 

 

という訳で、1冊買ったのがこちら。

 

井村君江「ケルトの神話」(筑摩書房)

 

 

元々ギリシャ神話やローマ神話が好きだということもあり、とっつきやすいかな と思い、これにした。

神話は、その地域の人が古くから何を信仰し、何を恐れてきたかを端的に知ることができ、また地形の成り立ちや自然環境などにも言及されるので、結構面白い。

 

”香り”をきっかけに本を買ったのは初めてだったので、なんだか新鮮でとても嬉しかったし、
知らないことを知りたいと思う瞬間はこういう時だと改めて思った。

 

 

 

手に取った本、それ以上に、買った本には必ず理由が存在して、
それが例えば なんとなく だったとしても、なんとなく表紙が気に入ったのか、なんとなくタイトルに惹かれたのか、時々で様々だ。

 

わたしは、とにかく本の虫!という訳でもなく、お金もないので、
やっぱり買う本にはそれなりの理由が存在している。
逆に買わない時は、買うだけの理由が自分の中で見つけられなかったからなのだと思う。

 

 

取次として、日頃色んな”本を売るシーン”に接しているけれど、人がなぜその本を買うのか、最近特に気になっている。
どういう理由でそれを選び、買うに至ったの?とたくさん聞いてみたい。

 

何を買うのか、だけではなく
どこで買うのか、いつ買うのか、何と買うのか、どうやって買うのか、、
買う理由はたくさん見つけることができる。

 

思い返してみれば、本の感想を人に話すことはあっても、
なぜ買ったのかを話したことはほとんどなかったなあ と振り返る。

なので、まず、自分が本を買う時ってどんな理由を持っているだろう、と
自らの購買行動を考察するところから始めてみたいと思う。

 

そんな感じの第1回。
本日のお付き合いありがとうございました♡

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